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バレエ@映画館:予習| 『眠れる森の美女』英国ロイヤル2016/2017シネマシーズン・第4弾

2023/05/24

2016/2017シネマシーズン、第4弾『眠れる森の美女』公開は5/12から順次!

英国ロイヤル・バレエの公演が映画館で見られる企画、"シネマ・シーズン2016/17"。

そのバレエ第4弾となる作品『眠れる森の美女』の公開が近づいてきたので、ちょっと予習を^^。

上映館・上映時間・料金など

詳細・最新情報については、配給元・東宝東和の公式ページでご確認ください。

◆上映館・上映回数について

以下の全国10カ所の映画館で、5/12(金)もしくは13(土)から1週間上映されます。

映画館によって開始時間は異なりますが、一日1回だけの上映なので、上映スケジュールによっては早朝からのバレエ鑑賞になっちゃうかも。。。

以下に上映館へのリンクを貼っていますので、公開日が近づいたら最寄りの映画館での上映スケジュールをご確認ください。

北海道 札幌シネマフロンティア
宮城 MOVIX仙台
東京 TOHOシネマズ日本橋
東京 TOHOシネマズ六本木ヒルズ
千葉 TOHOシネマズ流山おおたかの森
神奈川 TOHOシネマズららぽーと横浜
愛知 TOHOシネマズ名古屋ベイシティ
大阪 大阪ステーションシティシネマ
神戸 TOHOシネマズ西宮OS
福岡 中洲大洋映画劇場

◆上映時間・キャスティングなど

●トータル上映時間:3時間25分
●休憩時間:1幕・2幕・3幕の間にそれぞれ9分・8分間の休憩あり
●キャスティングシート(英語):こちらの英国ロイヤルバレエ公式HP(PDF形式)から入手可能です。

これまでと同様、バレエのみの上映ではなく、1・2・3幕それぞれのバレエ・アクトに先立って、解説とインタビューが入ります

いつも思うのですが、、、
本国イギリスなどライブ中継で観られる場所ならともかく、日本ではかなり遅れて録画ぶんが上映されるので、席で談笑する観客の映像など、カットできるところはしていただきたい…。特に今回の『眠り』の場合、3時間超とかなりの長尺なので。改善求む!

◆料金

特別料金 3600円(学生料金 2500円)
各種優待割引は適用されません(詳しくは各映画館にお尋ねください)。

『眠れる森の美女』のあらすじ・キャスト・みどころ

◆作品紹介

東宝東和のHPの作品紹介は以下の通りです。

ロイヤル・バレエでの初演にあたる1946年の『眠れる森の美女』の上演から70年となる記念碑的作品。あの名作がプリンシパルたちの競演 によって映画館で鮮やかに蘇る!

第二次世界大戦後、ロイヤル・オペラ・ハウスが再開された1946年。オリジナルの楽曲から綿密に作り上げられ、豪華な舞台デザインでマーゴ・フォンティーンがオーロラ姫を魅惑的に演じた『眠れる森の美女』。瞬く間にロイヤル・バレエを代表する演目となり、バレエ団が国際的名声を築くのに貢献した作品となった。

今回はそのロイヤル・バレエでの初演から70年となる記念碑的な上演。邪悪な妖精の呪いによって眠り続ける王女と、彼女を救おうとする王子。チャイコフスキーによる音楽と、マリウス・プティパによる振付がすべての年代の観客に愛され魅了し続けてきた伝統あるバレエ。ロイヤル・バレエが誇るプリンシパルたちが競演するこの不朽の名作を見逃してはならない。

◆あらすじ

<プロローグ> 洗礼式

フロレスタン14世王とその妃の娘、オーロラ姫の洗礼式。姫の健やかな成長を願って、招待された精霊たちは祝福を授ける。
幸せに満ちた式は、邪悪な精・カラボスの登場で中断される。ただ一人招待されなかったことに怒ったカラボスは、糸紡ぎをオーロラに授け「姫はこの糸紡ぎで指を刺し、死んでしまうだろう」と予言。しかし、精霊の長・リラの精は「姫は死ぬのではない、深い眠りにつくだけ。その眠りは王子のキスによって覚まされるであろう。」と約束するのだった。
<1幕> 呪い
編み針を使っていた3人の女性が捕らえられる。洗礼式での不気味な予言以降、縫い針・編み針、針と名のつくものは全て所持が禁止されていたのだ。フロレスタン王は怒りと恐れのあまり、その女性たちを死刑に処するよう言うが、妃がオーロラ姫16歳の誕生日に免じて赦しを与えるよう懇願し、女性たちは無事釈放される。

城では、オーロラ姫の誕生日セレモニーに際して各国の王子4人が彼女に求婚するため城を訪れている。華やかに、楽しげに踊る美しく成長した姫の姿に王と妃は目を細めるが、突如現れた老女により場の空気は一変する。

オーロラ姫に糸紡ぎを差し出す老女。好奇心に誘われてそれを受け取ったオーロラ姫は針で指を刺し、倒れてしまう。マントを剥いだ老女の正体は、邪悪な精・カラボスであった。そこへリラの精が現れ、死の呪いを眠りに変える魔術をかける。城内の人々を眠りにつかせ、城全体を深い森で覆ったのだった。

<2幕> 幻影
100年後。森でフロリムンド王子と仲間たちが狩りをしている。牡鹿を追っていった友人に取り残され、1人森に佇んでいる王子は、真実の愛について深い思考に沈んでいる。そこにリラの精が現れ、王子とオーロラ姫の幻影を引き会わせる。心惹かれた王子は彼女が眠りについている場所へ案内してほしいと請う。

リラの精の力を借りてカラボスの魔術をかわし、オーロラが眠る部屋にたどり着いた王子。眠る姫にキスをすると、全ての呪いが解けて姫や城内の人々は目覚め、ついにカラボスも消え去ったのだった。

<3幕> 結婚式
オーロラ姫とフロリムンド王子の結婚式。おとぎ話の登場人物たちはじめ、多くのゲストが招かれ、次々と踊りを披露する。幸福感に包まれた祝宴シーンで物語は幕を閉じる。

◆主要キャスト

主要キャストは以下の通り。(英語版公式キャスティング・シートはこちら。)

◆オーロラ姫:マリアネラ・ヌニェス
◆フロリムンド王子:ワディム・ムンタギロフ
◆フロレスタン14世(王):クリストファー・サウンダース
◆王妃:エリザベス・マクゴリアン
◆カラボス:クリステン・マクナリー
◆リラの精:クレア・カルヴァート
◆優しさの精(FAIRY OF THE CRYSTAL FOUNTAIN):崔 由姫
◆元気の精(FAIRY OF THE ENCHANTED GARDEN):高田 茜
◆鷹揚の精(FAIRY OF THE WOODLAND GLADE):ヤスミン・ナグディ
◆呑気の精(FAIRY OF THE SONG BIRD):ミーガン・グレース・ヒンキス
◆強さの精(FAIRY OF THE GOLDEN VINE):アナ・ローズ・オサリバン
◆イギリスの王子:ギャリー・エイヴィス
◆フランスの王子:ヨハネス・ステパネク
◆インドの王子:ヴァレリ・リストフ
◆ロシアの王子:トマス・ホワイトヘッド
◆パ・ド・トロワ(3幕・FLORESTAN AND HIS SISTERS):マルセリーノ・サンベ、ヤスミン・ナグディ、マヤラ・マグリ
◆長ぐつを履いた猫と白猫:ポール・ケイ、レティシア・ストック
◆フロリナ王女:高田 茜
◆青い鳥:アレクサンダー・キャンベル
◆赤ずきんとオオカミ:ジェマ・ピチレイ―ゲイル、トマス・モック

※ダンサー名や役名は、英語でのオリジナル記載を日本での一般的な記載に変換したものです。

◆筆者的、注目ポイントはここ!

*クラシックバレエの定番中の定番!by英国ロイヤルバレエ

『眠れる森の美女』は、言わずと知れたクラシック・バレエの定番中の定番な作品。バレエで"姫"と言えば、白鳥の「オデット」と並んで、眠りの「オーロラ」が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。

ストーリー自体は単純でおとぎ話的、だからこそ踊りも衣装も演出も一切子供騙し無しの高いクオリティでないと、グダグダになっちゃう作品でもありますが、英国ロイヤルならではの重厚な舞台設備とシラけさせない自然なストーリー展開、確かなテクニックに裏打ちされたダンサーたちの踊りと、クラシックバレエかくありき!な華やかさを残しつつ、大人の審美眼にしっかり応える精巧な作りこみで、見応えある作品に仕上がっているはず!

大人の鑑賞に堪えうるファンタジー作品創り、という点では、ディズニーやピクサーの映画にも通じるものがある気がしますね。

*"誰もが知ってるあの踊り"が次々と。お子さん連れでも安心。「お手本」としても!

誰もが知っている踊りが次々と登場し、目が離せないのもこの作品の特徴。長尺ですが、見ていてちっとも飽きません。

1幕の妖精たちの踊りに始まって、オーロラ姫の登場~ローズアダジオ~オーロラのバリエーション、2幕・幻影場面でのスローテンポな踊り、3幕のウェディング場面でのゲストたちの踊り(青い鳥のパ・ド・ドゥなど)~オーロラと王子のパ・ド・ドゥと、有名どころの踊りが次々見られるので、バレエ鑑賞ビギナーの方にもおススメ!

また、ネオクラシックの中には、精神的にある程度成熟していないと理解できなさそうなものや、リアルな男女の愛を描いた作品も多く、子供の鑑賞には向かないことがありますが、この作品なら安心して子供も一緒に楽しめます。

テクニック的にも、身体の軸を傾けたりポジションをずらしたりして表現することが多いモダンやネオ・クラシックとは違い、とにかくクラシックバレエの基本に忠実な動きの連続なので、明日からのレッスンに向けて、とってもいいお手本になります。踊りが始まる前のプリパレーションや去り際のマナーなども、とっても参考になります!

*メインキャストのヌニェス&ムンタギロフ!

英国ロイヤルバレエの『眠り』は、アリーナ・コジョカル主演の舞台DVDを何度も観ているのですが(☟コレ)、

大好きなマリアネラ・ヌニェスのオーロラを見る機会がなかなか無かったので(コジョカルも大好き&素晴らしいのですが)、待ちに待ったチャンスがついに!という感じです。16歳のオーロラを踊るには、ちょっと年齢が…という声も聞かれそうですが、いいんです、ファンだから(笑)。

一方、ムンタギロフは若手のホープ。舞台用のメイクをしてない彼は、まだ"青年"という感じで、あどけなささえ感じるのに、踊りはクリアで端正、舞台上での上品な存在感も申し分なく、これからが楽しみな男性ダンサーのひとりです。

↓今作について語るマリアネラ&ムンタギロフのインタビュー付きトレイラー映像が英国ロイヤル・オペラ・ハウス公式サイトにUPされていました。早く見たい!とワクワクする予告映像ですよ^^

*高田さん・崔さん・ヤスミン・ミーガン・キャンベル…主役以外も豪華キャスト!

キャスティングシートを見ると、6人の妖精に高田茜さんや崔由姫さん、ヤスミン・ナグディやミーガン・グレース・ヒンキスなど、日本の観客になじみ深いダンサーの名前がたくさん。

青い鳥のパ・ド・ドゥには、再登場の高田茜さん&アレクサンダー・キャンベルの2016年プリンシパル昇格組が配役、これまた見応えがありそうです。

3幕のパ・ド・トロワには、ヤスミン・ナグディがこちらも再登場。運動能力抜群で力強いマルセリーノ・サンベ、2016年にソリスト昇格したマヤラ・マグリとともに、フロレスタン王族と姉妹たちの踊りを披露します。(ちなみに、一般的には"宝石の踊り”(金・銀・ダイアモンドなど)とされる曲に乗せてのパ・ド・トロワです。)

リラの精のクレア・カルヴァートの踊りはしっかり観たことがないのですが、逆に新たな発見がありそうで楽しみ。
英王室直属のバレエ団でありながら、英国人ダンサーが少なすぎるという批判をたびたび受けている英国ロイヤル・バレエにとって、生粋の英国人である彼女には大きな期待がかかっているのでは…なんて邪推でしょうか。。。

*絢爛豪華な衣装もお楽しみ!

全てのバレエ好き少女が憧れたと言っても過言ではなかろう、あの"オーロラ姫の豪華なチュチュ"。ステレオタイプかもしれませんが、あれはピンクでなければ!!!と思うのは筆者だけではないはず… 趣向を凝らそうとしたあまり違う色だったりすると、うっすらガッカリしてしまいます。

英国ロイヤル版の衣装は、どの役の衣装にせよ手抜き感が無いうえ、いつも『そうそう、この役にはこれ!』という"しっくりくる"デザインと色使いで目を存分に楽しませてくれるので、今回もそうであろうと期待しています。

特に、オーロラ姫のチュチュは、16歳の誕生日のもウェディングのも、贅を尽くした素材で絢爛豪華な装飾がなされており、まさに『ザ・憧れのチュチュ』!と言った感じ。(お尻の下のほうまで何層にもミルフィーユ状に重ねられたオーロラ姫役のお姉さんのチュチュと、スカート部がせいぜい3~4層だった端役のワタシのチュチュとを比べては、泣きたくなった幼少期の切ない思い出もよみがえるんですけどね…)

オーロラ姫だけでなく、王妃やフロリナ王女(青い鳥)、赤ずきんなどの衣装も、本当にキャラクターが引き立つステキな衣装ばかりなので、ここも要チェックです。

バレエを観に、映画館へ行こう!

あまりにもメジャーな古典作品過ぎて、かえってちゃんと見る機会がない『眠れる森の美女』。映画館のスクリーンでではありますが、満を持しての鑑賞機会、本当に楽しみです~!

~reverence~

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