上達のヒント バレエ用語と動き

バレエ用語と動き| 方向・状態・位置を表す言葉②

2017/08/14

『はじめてナビ:バレエ用語・これだけは!』編として、
日々のレッスンでさらっと使われがちな、
『これだけは知っておきたいバレエ用語』をピックアップしました。

バレエのレッスンで使われる用語は、基本的にはフランス語
ナゾの言葉の解読に?????と動きが止まってしまっては、本末転倒です。

この記事では、バレエのレッスンで頻出の
方向・状態・位置を表す言葉②と題して、6つを取り上げました。
 
※2017年8月、改訂しました。(イラストの挿入など)
 

 

方向・状態・位置を表すバレエ用語6つ

【前・後ろ】
1 ドゥヴァン=前に
2 デリエール=後ろに

【身体の向き・ポジション】
3 アン・ファス=正面(向き)
4 クロワゼ=斜め向き①
5 エファセ=斜め向き②
6 エカルテ=斜め向き③

 

1ドゥヴァンと2デリエール⇒『前・後ろ』を表す

(自分の) 前 or 後ろ を指す言葉が、「ドゥヴァン」と「デリエール」です。
 

1ドゥヴァン=前に

ドゥヴァン=devantは、『前に』という意味のフランス語です。
足を前に出す時や、上体を前に倒す時などに登場する言葉なのですが、筆者の見たところ、好んで使う先生とそうでない先生に分かれる気がします。『前へ~』で事足りるといえば事足りるので^^;

とはいえ、覚えておいて損はない、基本的なフランス語表現です。
 

2デリエール=後ろに

デリエール=『derriere』は『後ろに』という意味。
前出のドゥヴァンと同様、あまり使われない先生もおいでですが、こちらも覚えておいて損はない基本的なフランス語表現です。

 

 

3アン・ファス 4クロワゼ 5エファセ 6エカルテ⇒身体の『向き・状態』を表す

1ドゥヴァンと2デリエールが「自分目線で見たときの前or後ろ」を指す言葉だったのに対し、3~6の4つの言葉は、観客目線で見たときの踊り手の身体の向きや状態を指します。
 
方向について、より込み入った話に入る前に、バレエにおける『8つの方向』について理解しておきましょう。
 
 

『8つの方向』について

バレエにおける"お約束(共通認識)"のひとつに、『8つの方向』があります。

正確で美しいポジションどりの手立てとして、また、踊り手がそれぞれの立ち位置に関わらず方向に関して共通の認識を持つため方向に①~⑧の番号を振って考えるのです。

正面を「1」として起点にし、右方向に45°身体の向きを変えるごとに、2→3→4…と番号が振られています。
バレエ1~8の方向 ①向き アンファス

8つの方向を常に意識することで、意思を持って方向どりができるので、踊りがグンとクリアになりますよ!

この記事の一番下↓↓↓最後の項に、UPしている英国ロイヤル・バレエの動画をご覧になると、それがよくわかります^^
 
 

3アン・ファス=正面(向き)

『En face』というスペルでお分かりの通り、face=英語と同じく『顔』『表』『正面』という意味。観客に正対している(=正面を向いている)ことを指します。

下図に示した通り、アン・ファスは身体が①の方向=観客に真正面から向き合う向き、となります。
バレエ1~8の方向 ①向き アンファス

↓「アンファス」でドゥヴァン(前)にタンデュ、の図。

 

4クロワゼ=斜め向き① 5エファセ=斜め向き② 

『クロワゼ』=croisee、『交差=クロス』の意味。英語の『cross』にあたります。
『エファセ』(「エファッセ」)=efface、『消し去る』『外す』の意味(と言われても、ピンと来ないけど^^;)。調べた限りでは、英語も同じスペル&意味でした。

2つとも、身体の向きを観客に対して斜め45度にとるのですが、正面(観客)から見たときに踊り手の脚が交差しているかどうか、で『クロワゼ』or『エファセ』と呼び方が変わります
 
 

クロワゼ

↓下のイラストは前タンデュの『クロワゼ』。斜め方向(この図では8番の方向)を向いて立った上で、脚がクロスして見えるよう右脚を前にタンデュしています。

 
↓こちらは後ろタンデュの『クロワゼ』。上の図とは出す脚が変わって左脚になっていますが、出す脚が左右どちらかに関わらず、観客から見て脚がクロスしていれば『クロワゼ』となります。

 

エファセ

↓こちらは前タンデュの『エファセ』。身体の向きは『クロワゼ』のイラストと変わっていませんが、出す脚が観客から見てクロスしていないので、『エファセ』となります。

 
↓こちらは後ろタンデュ。出す脚がクロスしていないので、『エファセ』です。

 
 

『クロワゼ』と『エファセ』

上のイラストでは、わかりやすいよういずれも"タンデュしているところ"を例にとりましたが、脚のポジションは5番ポジションでも、アチチュードでも、グランバットマンでもあり得ます。

なお、腕の形にもある程度"この時にはこの形が多い"という定番はありますが、振り付けによってバラエティがあります。

『クロワゼ』と『エファセ』の2つ、混乱してしまいがちですが、斜め向きに立ったときに足をクロスさせて使うかどうかの違いだけです!

…じゃあ横に足を出すときは?クロスした状態なんて見せられないんじゃ?とお思いの貴方、すばらしい気づきです~!それについては次項で。
 
 

6エカルテ=斜め向き③ 

『エカルテ』=ecarte。引き離された、という意味です。

前述の『クロワゼ』『エファセ』同様、身体は観客に対して斜め向きなのですが、それに加えて自分の横方向に脚を出した状態を指す言葉です。

観客により近い方向に足を出した場合、『エカルテ・ドゥヴァン』、舞台の奥方向に向けて足を出した場合『エカルテ・デリエール』と手前側・奥側どちらの脚を出すかによって細分化する場合もあります。

↓斜め向きに立ち、脚を横に出しているので『エカルテ』。さらに細かく言うと、観客により近い方の脚を出しているので『エカルテ・ドゥヴァン』、ですね!

 

 

『アン・ファス』『クロワゼ』『エファセ』『エカルテ』がわかりやすい動画

『アン・ファス』『クロワゼ』『エファセ』『エカルテ』がとーーってもわかりやすい動画を発見しました。

英国ロイヤル・オペラ・ハウス(英国ロイヤル・バレエはこの傘下に在ります)の公式映像です。
以下の順番で『タンデュ』のデモンストレーションを披露してくれています。

①クロワゼ・ドゥヴァン
②アンファス・ドゥヴァン
③エカルテ・ドゥヴァン
④エファセ・ドゥヴァン
⑤アンファス・アラセゴン
⑥エファセ・デリエール
⑦アンファス・デリエール
⑧クロワゼ・デリエール
→0:25あたりから、脚を替えて同じ順番で実施。

セットでできるようになっておきたい、基本の腕のポジションもデモしてくれているので、さっと腕のポジションがとれないとお悩みの方は、100回くらい映像に合わせて練習してみると、身体で覚えられそうです。
(筆者も一度やってみましたが、存外に難しいです!!!)

シンプルなタンデュでさえもこんなに美しく見えるのは、きちっとしたポジション取りも関連していると思います。
フロアに立ったら、心の中で自分の立ち位置まわりに"□"を描いて①~⑧の番号を振る、くらいの意識でいるとよさそうですね。

 

以上、方向・状態・位置を表す言葉②でした。

 
記事中に出てきた女性のイラスト(筆者渾身の力作!)は、全て同じ方向(8番)を向いています。しかし、脚を出す方向や上半身の使い方で、それぞれ違った印象を与えるポーズとなっていると思いませんか? 身体がキレイに見えるポジションとして、普段写真をとる時にも応用できます。

しかし・・・この記事を書くにあたって、今までよくわからないまま放置していたバレエ用語について勉強したことにより、かなり意味がクリアになりました… 実は、ところどころすっ飛ばして聞いていた先生の言葉。。。ごめんなさい、先生…

 
~reverence~
 



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