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9/11予告・バレエ@TV|エトワール・ガラ2016 &英国ロイヤル・バレエ・ガラ、一挙放映!

2017/01/16

テレビでのバレエ公演放映の予告です。
(いつも『予告』までは手が回らないのですが…あまりにもゴージャスな内容で筆者も楽しみにしている放映なので、お知らせしてみました。)

放映スケジュール

放映日:2016年9月11日深夜(12日午前)0時00分~

チャンネル:NHK BSプレミアム

番組名:プレミアムシアター『エトワール・ガラ2016、英国ロイヤル・バレエ・ガラ』

公式サイト:こちら

番組内容:
◇エトワール・ガラ2016
<演 目>
「ランデヴー」
振付 ローラン・プティ
音楽 ジョゼフ・コスマ
「ロメオとジュリエット」
第1幕から「マドリガル」、「バルコニーのパ・ド・ドゥ」
第3幕から「寝室のパ・ド・ドゥ」
振付 ルドルフ・ヌレエフ
音楽 プロコフィエフ

ほか

<出 演>
バンジャマン・ペッシュ
エレオノーラ・アバニャート
アマンディーヌ・アルビッソン
ドロテ・ジルベール
ローラ・エケ
マチュー・ガニオ
レオノール・ボラック
オードリック・ベザール
ユーゴ・マルシャン
ジェルマン・ルーヴェ
シルヴィア・アッツォーニ
アレクサンドル・リアブコ
久山亮子(ピアノ)
収録:2016年8月5、6日 Bunkamuraオーチャードホール

 

◇英国ロイヤル・バレエ・ガラ
<演 目>
1.「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
振 付:ジョージ・バランシン 音 楽:チャイコフスキー
出 演:ヤーナ・サレンコ
スティーヴン・マックレー

2.「牧神の午後」

振 付:ジェローム・ロビンス 音 楽:ドビュッシー
出 演:サラ・ラム
ワディム・ムンタギロフ

3.「ヴィサラ」
振 付:リアム・スカーレット 音 楽:ローウェル・リーバーマン
出 演:ラウラ・モレーラ
マリアネラ・ヌニェス
平野 亮一
崔 由姫(チェ・ユヒ)ほか

4.「カルメン」
振 付:カルロス・アコスタ 音 楽:ビゼー/マーティン・イェイツ
出 演:マリアネラ・ヌニェス(カルメン)
カルロス・アコスタ(ドン・ホセ)
フェデリコ・ボネッリ(エスカミーリョ)
マシュー・ゴールディング(運命)
トーマス・ホワイトヘッド(スニーガ)

 

見どころ

『英国ロイヤル・バレエ』と『パリ・オペラ座バレエ』は、筆者が最も好きな2つのバレエ団。
個人的観点になりますが、すこし見どころを。

エトワール・ガラ2016

パリ・オペラ座バレエのエトワールを中心としたメンバーによるガラ公演『エトワール・ガラ』
2005年に日本で初回公演されたのち、2008年、2010年、2014年と回を重ね、今年2016年で5回目を迎える人気の公演です。

バレエ好きの間で『エト・ガラ』と呼ばれるほど定着している人気の理由は、本場パリ・オペラ座の舞台でも同時に舞台に立つのを見るのが難しいトップクラス(いわゆる神レベル?)のダンサーたちの踊りが、日本で!一度に!観られてしまうこと。

repettoのミューズを務めていたドロテ・ジルベールはじめ、史上最年少でエトワールに昇格し確かな実力を持つばかりでなく『THE王子さま』な見目麗しいルックスのマチュー・ガニオなど、その人気はバレエ好きだけにとどまりません。

今回の放送は、2016年8月3日~7日に『東京・Bunkamuraオーチャードホール』での5回の公演のうち、8月5日と6日の上演ぶんから、ということなので、Aプロ・Bプロの合計23演目からの抜粋となると思われます。
2016年公演は終了していますが、公式ページはまだ閲覧できますので、こちらにリンクを貼っておきます。
出演者の写真やプロフィールが掲載されているので、前もってお気に入りを見つけておくといっそう興味深く見られますよ。

筆者は、この『エトワール・ガラ2016』の大阪公演を観てきました。
あくまでもシックで粋、表現にも踊りにも過剰なところはないのに、隅々まで優美でエレガントな『パリ・オペラ座』のダンサーたちの踊りは、まさにエトワール=星を思わせるまばゆさ、夢見心地のひと時でした。

『ハンブルク・バレエ』から参加した2人のプリンシパル(アッツォーニ&リアブコ)も、魂のこもった表現と確かなテクニックが融合した心震える踊りを披露してくれました。
中でもノイマイヤー振付の『人魚姫』は鳥肌がたつほどの素晴らしさ。今思い返しても、心が揺さぶられます。
今回の放映予定には明記されていませんが、放映を強く希望している演目のひとつです。

英国ロイヤル・バレエ・ガラ

こちらの公演は、過去に同チャンネルで放映され、映画館でも上映、DVD化もされているので、ご存知の方の多いプログラムなのではないでしょうか。

英国ロイヤル・バレエの多様な魅力がぎゅっと詰まった宝箱のようなステキなプログラムで、筆者も録画映像をもう何度観たかわかりません…^^;

『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』では、人気・実力ともに、今一番輝いているダンサーと言っても過言ではない同団のプリンシパル、スティーヴン・マクレイの駿馬のような溌剌さとパーフェクトなテクニックを兼ね備えた踊り、ロイヤルではおなじみのゲスト・アーティスト、ヤーナ・サレンコの柔軟性と抜群のテクニックに裏打ちされた女性らしい踊りで、クラシック・バレエの神髄が堪能できます。

バレエ漫画の金字塔『SWAN(スワン)』の主人公・真澄とレオンがNYで踊ったシーン(ご存知でしょうか…^^;)が印象に残ってはいるものの、なかなか舞台を観る機会のない『牧神の午後』
鏡(=観客席側)を見ながらリハーサルをしている男女のバレエダンサーの心の絡みを描いた作品です。
踊るのは、美女・美男ぞろいのロイヤルの中でも特に品の良さが目を引く2人、サラ・ラムワディム・ムンタギロフ
透明感と清潔感ある2人が、意識しあい、心惹かれていく心の動きを繊細に表現しています。

『ヴィサラ』、英語では『Viscera』。なんと「内蔵・はらわた」を意味する単語です。
新進の振付家リアム・スカーレットが創作したコンテンポラリー作品、と聞くとエキセントリックでとっつきにくい踊りかとお思いかもしれませんが、むしろ感じるのはクラシック・バレエの動きが持つ可能性。
美しいアチチュードやアラベスク、ピルエットなどクラシックバレエのパの美しい残像を残しつつ、ダンサーたちが細胞の一つ一つとなったかのように流動的に、時にスピーディに時にゆるやかに動く様は、圧巻かつ超クール。
2016年6月プリンシパルに昇格して話題となった平野亮一さんと、北九州市出身のファースト・ソロイスト崔由姫さんの踊りが観られるのも嬉しいところです。

『カルメン』は、長年ロイヤルで活躍したカルロス・アコスタの引退公演。
彼自身による斬新な振付や演出には賛否両論あったようですが、演劇性のロイヤルと言われるだけあって、登場人物の心理に切り込んだストーリー性に富んだ作品となっています。
カルメン役は、筆者がこよなく愛するプリンシパルのマリアネラ・ヌニェス、白鳥やジゼルでは涙を誘う繊細さを見せてくれるのですが、この作品では妖艶なファム・ファタールを演じているのも見どころのひとつです。
『バレエ界のブラピ』と囁かれる、プリンシパルのマシュー・ゴールディングが、全く踊らない全身黒塗りの死神的な存在(役は『運命』)として出演しているのも密かなお楽しみです。

 
ということで、見どころ満載のこの番組。
楽しみです!!!

~reverence~




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