はじめてナビ| 応援します!男性の大人バレエ
2017/01/18
増加しているバレエを習う大人の男性
25年ぶりにバレエを再開して、その様変わりように驚いたことはいろいろあったのですが、中でも驚いたのが、バレエ・スタジオやフィットネスクラブのバレエクラスなど、行く先々に40代前後~の男性が高確率で(少数ながらも)いらしたことです。
9割がたは最近始められたのかな?と見受けられる初心者さんと思しき方々、1割くらい「バレエとしてかなりサマになってる」レベルの方々も、、、
レッスン着姿も板についていらして、どうやら筆者の知らぬ間にバレエ・クラス愛好者の幅はどどーんと広がっていたようです。
とはいえ、まだ壁は高いよう
筆者とほぼ同年代の男性の場合、「小さいころやっていた」という人はたぶんほとんどいないと推察されるので、成人後に自分の意思をもって始められた公算が高い…。それもかなり強い意志とバレエへの愛を持って。(でないと、続かないと思う。。)
全くの初心者の場合、最初の一歩を踏み出す時は女性でさえちょっとした勇気が必要であろうバレエのレッスン。
男性の場合、女性に比べれば圧倒的に少ない情報を集めての受講可能な教室・スタジオ捜しから始まり(教室のポリシーあり、施設自体が男性の利用を想定していない造りになっている場合あり…)、自分以外に男性がひとりいるかいないかの女性だらけの環境の中、先生や女性受講者からあらぬ誤解を受けぬよう目線や居場所に気を配り、家族やご近所(職場でも?)の目を憚り、、、ちょっと考えただけでも、ことバレエを習うということに関しては、女性とは比較にならないほど精神的ブレイクスルーが必要なのではと思われます。
2015年夏に公開されたノルウェーのドキュメンタリー映画『バレエ・ボーイズ』でフィーチャーされていた3人の男の子のひとり、ルーカス君。
ノルウェーというジェンダー間の差があまりなさそうな国でさえ、バレエは女性やゲイのものと考える人も多く、バレエをやっていると言うとからかわれたり笑われたりする、とこぼしていた姿を覚えています。
日本の場合…そしてそれが初心者の成人男性の場合…想像に難くありません。
(ちなみにルーカス君、2015年の英国ロイヤル・バレエ来日公演に参加していました!プロのダンサーとして頑張っているのを目にして、知り合いでもないのに感無量…^^)
バレエ=女性的???
バレエ=女性的という捉え方をしている人がいるとすれば、それはバレエを表面的にしか知らない人ではないでしょうか。
確かに手や腕の柔らかな動きは女性性を感じさせるものではありますが、女性をリフトしたり跳躍するときの力強さ、硬軟使い分けながら自在に自身の身体をコントロールする驚異的な身体能力、バランス感覚などは、トップアスリートと肩を並べるほど。
そんな彼らの磨き抜かれた肉体の美しさと言ったら… 強いだけでなく、美しくあらねばならないのが、彼ら男性ダンサーなのです。
↓見よ!男性ダンサーの肉体美を!!!(アメリカン・バレエ・シアターのプリンシパル、マルセロ・ゴメスさん)
昨年、来日していたパリ・オペラ座バレエ団のエトワール、マチュー・ガニオの舞台を8列目で観るという幸運に恵まれました。
間近で見たマチュー、踊りはもちろんのこと、その燦然と光を放った身体の美しさはダビデ像のように神々しくさえあり、『いままでの人生で一番美しい人間を見てしまった…!』とあまりのまばゆさに目を覆いたくなるほど(ホントに!)でした。
真摯に前向きに、に性差なし
この記事を書くにあたって、何人かの方の『大人バレエブログby男性』を拝読したのですが、みなさん想像以上に真摯にバレエに取り組んでいらっしゃり、想像以上に周りに気を遣っていらっしゃることを知りました。(トイレで着替え、なんて涙ぐましい記述も。。。)
2016年7月に東京のバレエ・スタジオで衝撃的な事件が起きたこともあり、男性受講者のみなさんはいつにも増して肩身の狭い思いをされているかもしれませんが、たまたま事件の舞台がバレエ教室だった、というだけで、あのような事件はどこででも起こりうることだと思います。
カナダで受講したオープンクラスには、かなりご高齢のおじいちゃんもバレエ・ボーイ世代の男の子もごく普通~に参加していました。
一度きりの人生、好奇心と向上心を忘れず、やりたいことに前向きに取り組む人を筆者は心からリスペクトしております。
日本の男性方も障壁にひるむことなく、レッスン、頑張ってください。
まだまだ読者様の少ない拙ブログですが、できる限り男性にも役立つ記事を書いていきたいと思います。
“Dancers are the athletes of God.” -Albert Einstein-
(『ダンサーは神のアスリートである』 アルバート・アインシュタイン)
~reverence~