上達のヒント Balletholicなレッスン日記 バレエを習う・踊る

レッスン日記| 行き詰まりを感じたときにやるべきこと。

2017/01/29

2016年8月

大人バレエを続けていると、『がんばってもがんばっても上手くならない…』『どこをどう頑張ればいいのかわからない!』と、行き詰る時がちょこちょこあります。

子供のころならテキトーにごまかして逃げていたパも、『なんとかして、1ミクロンでも上手くなりたい!』と大人バレエならではのパッションと頭脳プレイでもって策を練り、出来る限りの高みを目指して頑張ってしまうのですが^^;

試行錯誤を繰り返した結果、行き詰った時にはこれを意識すると効果あり、という筆者なりの方法論ができてきた(もちろんポテンシャルが突然向上するわけではなく、能力の限界はあるわけですが)ので、備忘録代わりに書いておきたいと思います。

 

その1.もっと&ずっと『引き上げ』。

クラシック・バレエをしている方にとっては基本中の基本、の『引き上げ』。
筆者も子供のころから耳タコなくらい聞かされてきた言葉ですが、果たしてこの『引き上げ』、レッスン中に四六時中意識できているかと問われれば、自信を持ってYES!とは言えないかも。。。

 

バレエ再デビューして1年間ほど、『後ろタンデュが出せない』ことに悩んでいました。

お尻を締めて、内腿を使って…と意識して筋肉を使おうとすればするほど、脚を閉じた状態のまま身動きが取れなくなってしまい、それをぐぐぐ…と必死に押し出す、という感じで、センターでやろうものなら上体が思いっきりグラグラ揺れてしまっていました。

ロンドゥ・ジャンブ・アテールの際もしかり。横→後ろへの動きがぎこちなく、詰まる感じに悩んでいました。

 

 

そんな時に効果を上げたのが、『もっと&ずっと引き上げ』作戦(?)。

 
脚の動きやアンシェヌマンの順番に意識が向いてしまうと、ややお留守になりがちだった『引き上げ』に対する意識を徹底して見直し、『常に・さらに引き上げる』を実行することで、どっかりと骨盤に乗っかっていた上半身の重力が軽減された感じがして、出しにくかった後ろタンデュ含め、脚がかなり自由に動かせるようになりました。

 

考えてみれば、バレエの動きは『引き上げ』ができていなくては不可能なものばかり
引き上げずして形に持って行ったとしても、それはバレエ的な美しい形ではない、のでしょうね。

見た目の点でも身体を操る点でも『引き上げ』が必要なのです。

 

プロのダンサーはもちろん、上手いなぁ…と思う方は、みなさん普段の姿勢に出るほど引きあがりまくっています。

目指せ、引き上げ習慣化!

 

 

その2.『まっすぐ感』を確認する

ここで言う『まっすぐ感』は、「地面に対して身体がまっすぐ=身体のタテ軸が地面と垂直になっている」ことを指す、筆者なりの表現です。

 

『引き上げ』にも通じるのですが、特にピルエット、ピケターン、シェネなどの回転時などには『引き上げ』という言い方よりも『(地面に対して)まっすぐ、まっすぐ』と意識するほうが身体に指令しやすい感じがします。

 

先生やプロのダンサーの動きを見ていると、身体の軸がいつもキレイにまっすぐであることに気づきます。
コマと同じで、軸が斜めになっていては回転できるわけもないし、バランスをキープできるはずもないですもんね。

 

 

その3.『スクエア』を意識する

カナダでオープンクラスに参加したとき、先生に"Keep your upper body square!!!" 『上半身をスクエアに保って!』と言われました。

 

子供時代のバレエ・クラスでは聞いたことがなかった『スクエア』。

そのココロは、『両サイドの肩と腰骨(の出っ張った部分)の4点をつないでできる形をスクエア(四角形)に保ちなさい』ということでした。

 

 

例えば、片脚を前に上げたままキープしてのバランス

上げている脚につられて腰骨が片方だけ前へ前へと出ていくことで『スクエア』の崩壊が始まり、、さらにつられて肩も前に前にずれていき…
そのうち『スクエア』が『平行四辺形』のように形を変えてしまう=全体のバランスが崩れて立てなくなる、となりがちです。

アラベスクとなると、片脚だけでなく腕も片方は横に伸ばしている(ことが多い)ので、脚・腕ともに伸ばしている方向に引っ張られて肩や腰骨の位置がどんどんあるべき場所からズレていってしまい、バランス崩壊。。。
そんな時に思い出すべきが『スクエア』です。

このとき注意しなければならないのが、力で抑え込んでスクエアを形作ろうとしないこと。
あるべき場所にストンと収まる感じでスクエアを目指します。

また、あまりにも厳密に『スクエア』を追及すると腕や脚の柔軟な動きを妨げてしまうこともあるので、スクエアを作ることを最優先せず、美しく正しいポジション取りの目安として、くらいに捉えるとうまくいく気がします。

 
 

その4.冷静さを保つ

言い換えると『焦らない』『何をやっているのか把握しながら動く』

上手くいかない時はたいがい訳が分からなくなってとりあえずわーっと動いていることが多いです。
筆者のように頭でっかちなタイプは、それでも「とりあえずやってみる」ことも必要なプロセスなのですが、やはり『あるべき姿』がきっちり理解できていないと身体で体現できるわけがありません

『冷静でいる』ためには、『やるべきことがわかっていること』が必要です。

自分の順番が来るまでに、アンシェヌマンの順番はもちろん、1~8のどの方向を向くのか、腕はどのポジションで始まりどのタイミングでポジションチェンジするのか、その時どんなラインを描くべきか…などなど、しっかりと頭に入れ、特に苦手なパについては意識すべきポイントを確認し(例えば筆者の場合、回転が苦手なので、「首を切る・腕はアンナバンを崩さない」etc.。)、曲が始まったら、頭で整理した『やるべきこと』をひとつひとつ思い出しながら動きます。

子供のころはもっと感覚的に踊れていた気がするのですが、、大人には大人なりのプロセスがある、ということなのかなと思います。。

 

以上、克服できない壁はまだまだいろんなところに立ちはだかっているし、やるべきことは他にもたくさんあるのですが、現段階で筆者が行っている『行き詰った時にやってみていること』でした。

 
バレエに限らず、やはり何事も土台となる基本がしっかりしていることが大事なんですね。ちょっとづつでも「できること」が増えると嬉しいのですが。。。
 
ストイックに頑張りたいと思います。

 

~reverence~




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