年の終わり、2017年バレエ・ライフを振り返る。
Looking Back 2017! バレエ・ライフを振り返る
2017年も残すところわずか。
この一年も心身共に元気でバレエのレッスンに励み、バレエを鑑賞することができました。ありがたいことです、ほんとに。。
ということで、昨年に引き続きこの一年の筆者的バレエ・ライフを振り返ってみたいと思います。(↓下へ続く)
◆バレエ鑑賞編
1月~12月:英国ロイヤルオペラハウス・シネマシーズン作品@映画館
ここ2~3年ほど、恒例のバレエ・イベントとして年中行事的にスケジュールに組み込まれている英国ロイヤルオペラハウスによるバレエ公演のシネマ上映。
2016/17年シーズン上映ぶん全6作品のうち5作と、翌2017/18シーズン第一弾の計6作を鑑賞しました。^^(痛恨の見逃しは『くるみ割り人形』…海外にいたのです。)
1月:『アナスタシア』
4月:『ウルフ・ワークス』
5月:『眠れる森の美女』
6月:『ジュエルズ』
9月:『真夏の夜の夢』『シンフォニック・バリエーションズ』『マルグリットとアルマン』
12月:『不思議の国のアリス』(←2017/18年シーズン第1弾)
それぞれ作風の異なる、バラエティ豊かなラインナップ。どの作品にも心に残るシーンがあり、どれが一番とは言えないのですが、こうして思い返してみると真っ先に頭に映像が浮かぶのは、『ジュエルズ』です。
ゴージャス・華麗・優美・鮮烈、、、月並みな形容詞しか浮かびませんが^^;、踊りや振り付けはもちろん、音楽も衣装も、バレエのすばらしさを改めて噛みしめることができた忘れがたい舞台でした!(ちなみに、パリ・オペラ座の今シーズンも『ジュエルズ』で幕開けしていましたね。観たかった~~~!)
2017年もあと5作の上映が予定されています。シーズン6作全てコンプリートしたら、何かご褒美くれないかしらん(ロイヤルオペラハウス特製バレエシューズ入れとか)。
6月:『バランシン・ガラ(NYCB)』@ TV
バランシン作品とご縁があったのも2017年。
"バランシン"と言えば、筆者が少女時代にのめりこんだバレエ漫画『SWAN』で主人公・真澄がN.Y.留学した時に登場した"めっちゃ気難しくっておっかない振付家"のイメージをいまだに引きずっていて(漫画の影響力ってスゴい^^;)、彼の作風についても『SWAN』における描写を鵜呑みにしちゃってたところがあります。
いい大人になってからのここ2~3年、『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』『ジュエルズ』などのバランシン作品を鑑賞する機会がちょこちょこあり、回を追うごとに視覚・聴覚双方から刺激を受けるバランシン作品にハマっていっているところです。
6月にテレビで観た『バランシン・ガラ』は、NYCB(ニューヨーク・シティ・バレエ)がパリ・オペラ座でツアー公演を行った時の録画放送だったのですが、放映された「ワルプルギスの夜」、「ソナチネ」、「ラ・ヴァルス」、「シンフォニー・イン・C」の4作品のうち、特に『シンフォニー・イン・C』には、色んな意味で度肝を抜かれました。
『シンフォニー…』のそもそもの題名は『水晶宮』(Le Palais De Cristal)。宝石に題材をとった作品としては、『ジュエルズ』より先に創作されています。
女性ダンサーは白一色のクラシックチュチュ、男性ダンサーは紺or黒一色のシンプルなコスチュームを身にまとい、4つのパートごとに曲調の異なるビゼーの音楽にのせて、時に軽やかにスピーディーに、時にパワフルに、時にしっかり余韻を持たせて緩やかにとめくるめく踊りが展開されていきます。
舞台が白いチュチュで埋め尽くされるほどダンサー総出演となるラストの迫力と盛り上がりには、TVとはいえ気持ちが高揚↑↑↑。ああ、ライブで観たい~!
7~8月:バレエ公演『バレエ・スプリーム』×3公演 @東京・兵庫
間違いなく2017年バレエ鑑賞部門のハイライトだった、英国ロイヤル×パリ・オペラ座による合同公演『バレエ・スプリーム』。
大好きな2大バレエ団による夢の競演!見逃すわけにはいかない!と期待値MAXで3公演を鑑賞。半年ほど経った今思い返してもうっとりとさせてくれる、賞味期間の長い(笑)素晴らしい舞台でした。(詳細な感想はこちらの記事にまとめています。)
特にスティーブン・マクレイ&ヤーナ・サレンコのドンキPDDは、登場からラストまで全ての瞬間が輝いていて『ああ終わらないで!』とまばたきも惜しんで鑑賞。筆者にとっては過去最高のバレエ・シーンと言えるかもしれません。
両カンパニーのダンサー入り乱れての調・贅沢なお遊び的企画のディヴェルティスマンにも、この上なく楽しくシアワセな気持ちにさせてもらいました^^ ぜひとも定番化していただきたい企画です!
8月:バレエ公演『ルグリ・ガラ』@兵庫
この夏のバレエ・イベントとして『バレエ・スプリーム』と並び楽しみにしていた『ルグリ・ガラ』。
こちらもレビューを別記事に書きましたが、"立ってるだけでアート"の域に達してるルグリと、大好きなマリアネラ・ヌニェスが同じ舞台に立つのをこの目で見られるとは!とウキウキして出掛けました。
『ダンサーとしてはキャリアを終えている』と語っているものの、独特の雰囲気と存在感で舞台上での輝きを失っていないルグリの姿にまず感動。
大好きな演目『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』をマリアネラ&ムンタギロフのペアで、というこの上ない組み合わせで観る機会が得られたことにも感無量。(日本にいると"好きな演目を好きなキャストで観る"ということがなかなか難しいものですもんね。)
ロシア勢に疎い筆者ですが、今公演ではボリショイのオルガ・スミルノワ&セミョーン・チュージンによる精緻で華麗な踊りを観られたことも大きな収穫でした。
8月:『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン ~世界一優雅な野獣~ 』@映画館
映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン ~世界一優雅な野獣~ 』も、2017年の忘れられないバレエ・シーンのひとつ。
レビューは別記事にまとめましたが、映画でフィーチャーされていた『Take me to Church』は、繰り返し視聴して歌詞を覚えてしまいました。
独自のプロジェクトを立ち上げたり、映画『オリエント急行殺人事件』に主要キャストのひとりとして出演するなど、活動の幅を広げているポルーニン。今後も注視しておきたいダンサーのひとりです。
10月:World Ballet Day(世界バレエ・デー)
通算4回目となる『World ballet Day』。
年を追うごとに参加カンパニーの数も増え、ちょっとごちゃごちゃしはじめちゃった?というのが正直なところ^^; 毎年楽しみにしてる英国ロイヤルバレエのクラス・レッスンも、イマイチ盛り上がらぬまま…
各国のバレエ団を核に、世界中のバレエファンをつなげるイベントとしてはこの上なく素晴らしいアイデアだと思うので、もうちょっとトータルプロデュースを意識して運営にテコ入れすればいいのになあ…なんて、上から目線ですが思っております。
11月:子どもの頃通っていたバレエ教室の発表会@地元のホール
6歳から15歳までの9年間、筆者にバレエの"バ"から教えてくれた先生(御年75歳!背筋まっすぐ!の現役)からお知らせをいただき、バレエ教室の発表会を見に出かけた11月。
お稽古バレエ花盛りだった筆者の子供時代には毎年春に発表会が開催されていたものですが、最近は頻度がどんどん減って今回は5年ぶりの発表会なのだそう。
足取りもおぼつかない小さな子供から、筆者と同時期からずうっと通い続けている妙齢の女性まで、幅広い年齢層と経験値のバレエ好きさんが一同に舞台を踏むという機会は、発表会ならでは! 楽しく好きなことに取り組む姿に、"いいね!"を送りたくなりました。
と同時に、舞台の上では"見え方が全て"、という現実も改めて思い知らされた気が^^;
観客に見せることが目的のプロとは違って、発表会の場合は"舞台を踏む"という経験そのものが目的(それを通して楽しむことも含め)なので、お金を払って観るバレエの公演と比較するべきではないとわかってはいるものの、舞台の上では技術・表現力・華のあるなしが、残酷なまでにはっきりと伝わってしまうものなんだな…と。キビしー世界ですね、舞台芸術って。。
◆バレエ・実践編
レッスンの回を重ねるほどに課題点ばかりが増えていく気がしている筆者のバレエ道ですが、、、
"習得→実践"を延々やってきた職業的経験を活かして(こういうとこが子ども時代の習い事との違い)、めちゃくちゃ真剣に取り組んでいる甲斐あって、ちょびーっとだけ向上した部分もある、気がしております。
"できたこと"をちょっと挙げてみると…。
"セルフモニター"しながら動ける範囲が広がった
バレエを再開したころは、動脚の動きにばかり気をとられて、軸足・腕・首・デコルテetc.他の部分の伸ばし具合やポジションなどへの意識が"お留守"になってしまい、先生の一言で『ハッ!』ということが多々あったのですが、
この頃は、自分の身体をセルフモニターして意識的に動ける範囲がちょっと広がってきたかな?という実感があります。
再開当初、しょっちゅうご指摘いただいていた"反り気味の背中"・"背中を広く使うこと"・"首をなくさないこと"など、悪いクセや間違った身体の使い方について、『おっと、気をつけなきゃ…』と自分で修正できるようになってきたように思うし、
ピケターンの時の"胸に力が入って固まっちゃってる"という欠点についても、回転しながら『胸を柔らかく、リラックス~』と自分に言い聞かせることができるようになってきました。
それもこれも、先生の的確でわかりやすいアドバイスあってのこと。感謝せねば!
"伸び伸びと踊る"ことの大事さを認識
バレエのクラスをとっているジムで、いつも黒一色でシックにキメていらっしゃる70代くらいの女性から、ある日突然『あなた、ちゃんとできてるんだから、小さくならずに踊ればいいのに!』という言葉をいただきました。
普段はご挨拶程度のお付き合いだったので、突如のアドバイスにきょとんとしてしまったのですが、『私は足が良くないし、いつここに来るのを辞めるかわからないから、ちょっと気になってたことを言わせてもらおうと思って。』とのこと。
個人的なことに立ち入らないタイプの方に見受けられたので、よっぽどもどかしく思って言いにくいことを言ってくださったんだろうな・・・と思うと、得難いアドバイスをいただいた気が。
初めからうまくやろうとしすぎたり(できないんだけど)、ぶつからないかな…と周りが気になってしまって(これは職業病)、ついつい縮こまっちゃう性質であることは、自分でもわかっていたのですが… そんなに見た目に現れちゃってたなんて、教えてもらわないとわかりませんでした!
言われた直後はプチ落ち込み気味でしたが、こういうアドバイスほど効くんですよね。それ以来、縮こまっちゃう前に『まずは伸び伸びと~!』と自分に言い聞かせるようになり、以前よりは硬さが取れて動きも大きくなってきた気がします。
ダブルのピルエットは…いまだ達成ならずとも。
昨年から地道に取り組んでいる"ピルエット・プロジェクト"。
あまりの進歩の無さと右腕の腱鞘炎がツライのとで、新たな記事がアップできておりませんが… いまだダブルのピルエットはならず(泣)。
とはいえ、頭でわかっていることはちゃんと動きに反映しようと地道~に取り組んではいて、昨年よりは1回転のピルエットや、以前はまったく形になっていなかったアンデダンのピルエットの"質"がちょーーっと上がった気がします。
来年中にはダブルが定番化できるように(一足飛びすぎ?)引き続き細~く長~く、投げずに頑張っていきたいと思います・・・。
2018年もバレエを観て&踊って!
先日、ネットでこんな記事("99歳!現役ヨガティーチャーの秘密!")を読みました。
取り上げられているニューヨーク在住のこの女性は御年99歳、週5回ヨガ・クラスで教えているんだそう!
記事は、こうしめくくられています。
記事で紹介している女性たちが実践しているのは"ヨガ"でしたが、私(たぶん読んでくださっている方々も)にとって、それはバレエ。
好きなバレエを中心に健康的なライフスタイルができ、その副次的効果として健康的な身体や美しいものを愛でる気持ちがはぐくまれている、、、そういう思いをさらに深くしたこの1年でした。
これは昨年も書きましたが、レッスンの最後にレヴェランスをする時の『今日も楽しく踊れた~!元気な身体と平和な日本に感謝!』という気持ちはずっと変わらず。
来る2018年も、バレエを観て&踊って、ココロもカラダも美しくすこやかであれ!と願っております。
最後になりましたが、御礼を。
このブログを読んでくださっている方の数をちゃんと掴めないままだらだら書いているのですが、たま~にグーグルさんの分析サイトをチェックすると、1日あたり400名前後の方々がサイトをのぞいてくださっているみたいです。
筆者の駄文をそんなに多くの方が読んでくださっているかと思うと、恐縮のあまりひぇえええ~とのけぞりそうになりますが、クスリと笑いながら、そうそうと頷きながら、時にはげげっ!と引きながら?来年もよしなにお付き合いくだされば幸いです。
みなさまお元気で、よいお年を^^
~reverence~
Sponsored Link