上達のヒント バレエ・マインド バレエを習う・踊る

大人バレエ・マインド| タレント・武井壮さんの言葉に、思いがけず上達のヒントを得る。

タレント兼アスリートの武井壮さん

『動物別・戦い方&倒し方』みたいなネタでテレビに登場し始めた頃には、動物と身一つで戦う!という発想の斬新さと、芸人さんらしからぬ鍛え上げたボディに、『なんだこの人は!?(笑)』と興味を惹かれましたが、

彼がとても優秀な陸上選手であったこと(十種競技の世界大会での優勝経験もあるそう)や、"バケツ・チャレンジ"への不参加を表明した時の理由が、個人の信条を貫きつつトゲの無い言葉を絶妙のセンスで選んで述べられていたことから、知性も持ち合わせた人であることがわかり、

単なる"動物と戦うムキムキの人"ではないんだな、と好感をもって見ていました。(ほぼ同い年でなんとなく親近感も感じるし。)
 

 

武井さん出演のテレビ番組『人生で大事なことは○○から学んだ』で。

先日たまたま視ていたテレビ番組『人生で大事なことは○○から学んだ』(2017年1月29日放送回)に、そんな武井さんが出演されていました。

初めて視たのでどういう趣旨の番組かよくわからず、『あら、武井さんだわ』くらいの感じで、何の気なしにつけっぱなしにしていたのですが、、、

"身体を機能的に動かす"ことをテーマとして構成された『人生で大事なことはカラダから学んだ』というコーナーは、陸上など武井さんが取り組んでこられた競技スポーツだけでなく、バレエの上達にも役立つヒント満載の内容で、珍しくパソコンからもスマホからも離れてテレビに見入ってしまいました。

 
 

武井壮さんが『身体を思い通りに動かす』ことを意識し始めたきっかけ

武井さんが"自分の身体を思い通りに動かせていない"と気付いたのは、野球を始めた11歳の頃。

ある日、"ペットボトルを手でつかんで飲む"など、日常生活で行っている動きは失敗なんてしないのに、なぜホームランを狙ってバットを振ったときには空振り=失敗してしまうのか?という疑問を持った武井少年。

その疑問について突き詰めて考えたところ、『見えていない場所で"思った通りに身体が動かせていない"から失敗してしまうんだ』と思いつきます。

 
 

思い通りに身体が動かせているか、セルフチェック

思った通りに身体が動かせていないから失敗する、という仮説に従って、実際に"目をつぶって鏡の前で両腕を床と並行に上げ、目を開けて位置を確認"してみると、水平位置よりも少し上に上がっていたことで、やはり、と確証を得た彼。

すべての失敗の原因は『思った通りにカラダを動かせていないこと』だという答えにたどり着き、スポーツをやる以前に『自分を思った通りに動かす』能力を身につけねば、という意識をもち始めます。(繰り返しますが、この時彼は11歳。論理的思考力がスゴイ…。)

『思った通りに身体が動かせているか』のセルフチェック法として、もうひとつ紹介されていたワークは、"ボールを上に投げて捕る、という動きを手元を見ないで行う"というもの。

筆者もやってみましたが(ボールがなくて、みかんで^^;)、キャッチすることはできたけど、目で見て行った場合よりもかなり集中しないと、取り落としてしまいそうになりました。手元が見えていれば取り落とすことはないので、いかに視覚に頼って動いているかがわかります。

 
 

身体全体を思った通りに動かせるように

11歳で身体を思い通りに動かすことの難しさ・重要さに気付いた武井さん。

"目をつぶったまま両腕を水平に上げる動き"も何度か練習すればできるようになる=訓練次第で思い通りに動かせるようになることがわかり、腕だけでなく身体全体へと思い通りに動かせる領域を拡げていったそうです。

学生時代、陸上を始めて2年半で挑んだ大会では、十種競技の日本チャンピオンとなったほどの身体能力の持ち主となっていました。

 
 

バレエと武井壮さんの話…どこがどうつながるのか。

さて、この話のどこがどうバレエにつながるのか。

すでにお気づきかと思いますが、バレエはまさに『身体を思い通りに動かすこと』の連続である、ということです。

武井さんの場合、早く走る・ボールを打ったりキャッチする、など、競技スポーツをベースとして『思い通りに身体を動かす』必要性を感じられたわけですが、

バレエの場合は、美しく正しい動きやポジションを実現するために『思い通りに身体を動かす』ことが必要なわけです。

 
 
レッスン中、ふと鏡を見ると、
"自分ではまっすぐ後ろにタンデュしているつもりの足が、やや斜め方向に出ている"など、

『自分の頭にあるイメージと実際の動きがマッチングしていない』

という経験はありませんか?

"こうなっているはず"という自分の中のイメージとアウトプットされた動きの間にあるギャップ

ひとつひとつのパやポーズにおいて、そのギャップを埋めるべく、やろうとする形と出来上がった形が一致するまで訓練しなければならない、ということですよね。(途方に暮れるけど…泣)

 
 

思った通りに身体が動かせないまま反復練習しても…

武井さんのお話の中で、もうひとつ筆者の心にカミナリのように響いたのは、

『反復練習は基本だが、自分の体を思うように動かせないままではミスは減らない』

という言葉です。

確かに、"両腕を水平に上げてみるセルフチェック"の例でもわかるとおり、自分で"ここが水平"と思って上げた場所が違っている=思った通りに身体が動かせていないままでは、"水平に両腕を上げる"練習を何度やっても"ちょっと上"なまま。。。

ということは、自分の動きが思っているのとは違ってる、ということに気づくことが大事、ということですよね。。

 
例えば筆者が苦心している『ピルエット』

出来ないからとやみくもに何度も何度も回ってみてもダメで、

セルフチェックによってどこがどうできていないかに気づき

正しい動きと自分の動きのギャップを認識したうえで、

ギャップを埋めるための反復練習を行う。

それによってやっとピルエットの成功率が上がってくる…

という感じでしょうか。

 
 

まとめ:武井さんから教わったこと

感覚的にできてしまう動きもありますが(そんなにないか^^;)、『できない!の壁』にぶち当たった場合、武井さんのおっしゃるように『思った通りにカラダを動かせていないこと』に原因を求め、そこから攻略法を考える、というのは効果的だと思います。

①正しい動きや形を理解する

②自分の身体でやってみる

③①と②の間にギャップが無いか確認する

④ギャップを埋めるための反復練習を行う

というステップを踏んで、できないパ(筆者にとってはピルエットやシェネやアントルラセ…)を攻略していきたいなと思わせられました。

 
幸い、今の時代は"正しい形の理解"に役立つ映像や画像がネット上にもいっぱい!

↓マクレイさんのパッセなんていかがでしょう。(この方は思い通り自由自在に身体を動かせてそう…)

 
 
~reverence~
 

-上達のヒント, バレエ・マインド, バレエを習う・踊る
-, , ,